バリーさん日記

人生の記録用として始めました。のんびりやっていきます(^-^)

71冊目〜水族館の殺人〜あらすじ・感想(ネタバレなし)


今回は、『水族館の殺人』(作:青崎有吾)を読みました。

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作者の青崎有吾さんは、1991年生まれで横浜市出身の推理作家です。平成生まれの本格推理作家で、その論理的な構成の作品から平成のエラリー・クイーンと呼ばれています。

そんな青崎有吾さんの小説の中でも人気シリーズである「裏染天馬シリーズ」の2作目が今作の『水族館の殺人』となります。「裏染天馬シリーズ」の1作目はデビュー作でもある『体育館の殺人』で、こちらもとても面白いので是非1作目から読んでみて下さい\(^^)/

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「裏染天馬シリーズ」は、主人公である風ヶ丘高校に住んでいる(?)アニメ好きでダメ人間な裏染天馬が、持ち込まれてくる様々な事件を解決していく推理小説シリーズです。

あらすじ

夏休み中、風ヶ丘高校新聞部のメンバーは、丸美水族館へ取材へ赴く。その水族館内で、サメが人に食らいついている驚愕のシーンを目撃することになる。警察の捜査で浮かんだ容疑者は11人、しかも全員にアリバイがあり、捜査は難航する。そこで、ダメ人間の裏染天馬を呼び出し、事件解決の手助けの契約を交わす。

 

感想

1作目の『体育館の殺人』がとても面白かったので、2作目の今作も購入しました(^-^)

裏染天馬シリーズの1番の魅力は、読者に対してフェアで真っ向からぶつかってくる姿勢です。事件現場の見取り図や現場の状況、容疑者のアリバイなど、事件を解決する上で必要な情報は、解決パートに入る前に全て出揃い、後出し情報は一切ありません。

解決パートに入る前に、「読者への挑戦」というページが挟まれます。そこでは、推理に必要な材料は全て出し尽くしたので、読者が自ら探偵役となり、事件を解決してみなさいと挑戦状を出してきます。探偵気分を味わえて面白いです。私も「読者への挑戦」まで読み終えたら、本を1度閉じ、これまでの物語を思い返しながら、誰が犯人なのか、どういった方法で殺害したのか、動機はなんだったのか、など眠りにつきながら考えます( ´ ▽ ` )特に何も思いつかず、ぐっすり眠れて朝を迎えます笑。

 

そんな読者に対してフェアであることを貫いた「裏染天馬シリーズ」の2作目は、水族館での殺人事件です。サメに食べられるという推理小説でもなかなか出会わないシチュエーションで新鮮味があって面白かったです。

今作は、アリバイ崩しが主な焦点となっています。サメにパックンチョされた時間には、容疑者全員にアリバイがあり、そのアリバイを崩すところから始まっていきます。容疑者が11人もおり、水族館内の飼育員や事務員、アルバイト等、登場人物が多いのもこのシリーズの特徴かなと思います。登場人物が多い分、ひとりひとりのキャラは薄味ですが、その分推理は濃厚になっています。容疑者11人ひとりひとりの事件前後の行動が、分かりやすいようにまとめられており、どこまでも読者に対してフェアであり続けます( ^∀^)

 

「裏染天馬シリーズ」のもう一つの魅力は、ゆるめでポップな雰囲気です。本格的な推理小説でありながら、殺伐とはしておらず、軽い感じで物語が進んでいき気軽にスラスラと読み進めることができます。その要因が、主人公である裏染天馬のダメ人間というキャラクターと天馬の周りの愉快な仲間たちとの軽快な会話です。普段は引きこもりで不真面目な天馬のゆるゆるなキャラが、殺人事件という緊張感を感じさせず、そんな天馬に振り回される、同じ高校に通う袴田柚乃や刑事のツッコミが、笑いや癒しを届けてくれます( ´ ▽ ` )

シリーズ2作目である今作では、天馬自身の謎にも少し触れられておりシリーズ物としての縦軸のストーリーもあります。なので、事件の推理においては前作の知識は一切必要ありませんが、1作目を読んでいないと分からない登場人物との関係性や会話があるので、1作目から読むことをオススメします😁

 

なんだかんだあって事件を解決する天馬ですが、今作も犯人特定までの道筋が論理的でとても美しいです。また、事件解決のみならず、事件の裏に潜んでいるものまでも明らかにしてみせます。

 

本格的な推理小説ながら、ポップで軽快な雰囲気の裏染天馬シリーズがとても大好きです(^-^)現在、短編集の『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』、長編の『図書館の殺人』と4作目まで出版されており、読むのが楽しみです😄

〜〜〜〜〜やりたいことリスト〜〜〜〜〜

☆本を1000冊読む    ➡︎71/1000冊

☆映画を1000本観る   ➡︎127/1000本

☆アニメを1000作観る  ➡︎77/1000作

☆ラーメン屋に1000軒行く➡︎31/1000軒

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